芳林新葉催陳葉,流水前波譲後波
(かぐわしい林では新しい葉が古い葉が散るのを促し、流れでは前の波が後の波に先を譲る)
劉禹錫の詩「楽天見示傷微之、敦叔、晦叔三君子, 皆有深分,因成是詩以寄
(白楽天が微之、敦叔、晦叔の死を悼み傷み悲しんでいる、この三人とは深い親交があったのだ、そこで詩を作って送った」の二句より—
「かぐわしい林では新しい葉が古い葉が散るのを促し、流れでは前の波が後の波に先を譲る」
唐王朝、太宗皇帝の大和年間の美談。尚書左丞元稹(微之)、吏部尚書崔群(敦叔)、諫議大夫崔立亮(晦叔)が相次いで亡くなった。彼ら三人の朝廷の重臣は皆白楽天(白居易)と深い親交があった。白居易は亡くなった友人を悼んで二首の五言絶句を劉禹錫に送った。 劉と元稹ら三人とはそれ程親交はなかったが、その詩に感動して、自らの亡き友人柳宗元や王叔文らを深く悼み、かつ白居易慰めるために、 心を込めて筆をふるい、おおらかな生死観による前向きな良い詩を書き上げた。
今昔を比べると、啓発されることもなくはない。故田中角栄首相は先見の明を持って氷を砕き、その年に中国を訪れた。北京中南海の毛沢東の書斎で、ずっしりと重い贈り物――『楚辞』全巻を受け取るニュース写真は世界を驚かせ、日中関係の正常化を果たした両国間の友情の新時代を切り拓いた。この情景はまさに毛沢東主席が引用した劉禹錫の「沈んだ船の横を何千もの帆が通り、病気の木の前にはたくさんの木々が盛んに茂る春が広がっている」という鮮やかな描写だ。
(編集者:秦川)