百勝難慮难敵,三折乃良医
(百戦百勝では敵を警戒するのは難しい、何度も骨折してこそ良い医者になれる)
劉禹錫の詩「学阮公体三首」の一の終わりの四句———
百勝難慮敵,三折乃良医。人生不失意,焉能暴己知
「百戦百勝では敵を警戒するのは難しい。
何度も腕を骨折してこそ医学を学ぶことができる。
人生で挫折を経験しなければ、どうして自分の智慧を晒し知り不足を知ることが出来ようか?」
詩の中の「三折」とは、『左伝・定公十三年』の「三度(みたび)肘(ひじ)を折(お)って良医(りょうい)となる」こと、つまり、腕を三度骨折した後、良い医者になることができる。
ここで、詩の作者は一つのことから類推して多くのことを語っている。百戦百勝の軍隊は敵の戦術を見抜くことができない。長患いの病人は自分で養生を学び、良い治療法を生み出すことに寄与できる。
人生において、いろいろな失望を味わったり挫折を経験しなければ、どうして自分の欠点や無知に気付くことが出来ようか?このことから、「智者も千慮に必ず一失あり、愚者も千慮に必ず一得あり」という古来の教訓にも実生活の指針があることが分かる。
「失敗は成功の母」は素朴な「二分法」の論理的思考であるとよく言われます。このような健康的で前向きな思考活動を通じて、生活の質を波のように高め、事業の成果を制のスパイラルに導くことができる。
今日引用した「百戦百勝では敵を警戒するのは難しい。何度も腕を骨折してこそ良い医者になれる」という言葉から、「物事を行うとき、熟慮したのち、初めて実行する(三たび思い考えた後に行う)」や「雨風に見舞われる道のりでは慎重に歩む」という教訓を学ぶこともできる。
失敗に対する巧みな治療が成功に変じるには、医学の神を育てようとの強い意志にかかっている。
(編集者:秦川)