二句三年得,一吟双涙流
(その二句は、三年の熟考の末やっと満足のいくものとなった。詠みあげれば両目から涙が流れるほどだ。)
唐の賈島の詩「詩後に題す」の初めの二句———
二句三年に得,
一吟すれば 雙涙 流る。
知音 如し 賞せずんば,
故山の秋に帰臥せん。
賈島は詩作に対して実に誠実で、一字一句吟味を怠ったことはない。この「詩後に題す」で、彼は率直に言っている: その二句は、三年の熟考の末やっと満足のいくものとなった。詠みあげれば両目から涙が流れるほどだ。若し心を通わせた親友さえ認めて褒めてくれないなら、故郷に戻って秋の森に隠れて眠ることしかできない。
真意は別のところにある。古代の詩は「知音の間で、通じないことがあろうか」の比喩だったのだ。中国と日本双方の両方の一世代上の政治家たちの心意気と叡智から得た啓発から判断すると、「前の事を忘れないのは,後の事の師とするためである」など説得力のある言葉や、一連の思慮深い決定は、今も眩いばかりに輝いている。
(編集者:秦川)