「備えあれば憂いなし」という言葉がある。もちろん、天変地異や災害が起こるとしばしば耳目にするが、そうした非常事態に限ったものではないように思う。
日常生活にしても、何が起こるかわからないのが人生。だからといって、必要以上の緊張感や恐怖心をかかえて生きることはないが、ふだんから、ほんのちょっと先を考える心構えは必要だろう。それは仕事においても、プライベートにおいても同じだ。
鉄道会社には「訓練車」と呼ばれる車両がある。その名のとおり、社員の訓練や教育のために使われるもので、基本的に一般の乗客が利用することはない。新幹線の「ドクターイエロー」にしてもそうだが、めったにお目にかかれないので、見つけたときは「ラッキー!」だ。
さて、本日は東京オリンピック2020の開会式がおこなわれる。いわゆる「祝日法」の特例措置として、7月23日は「スポーツの日」となった。
そもそも国民の祝日としての「体育の日」が制定されたのは、昭和41年(1966年)のこと。きっかけは、昭和39年(1964年)の東京オリンピックで、開会式がおこなわれた10月10日を「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」という趣旨のもと「体育の日」となっている。
昨年来のコロナ禍で「健康で活力ある社会」とは程遠いのが現実。となれば、たしかに、その「実現を願う」ばかりだ。