5月26日の夜は「皆既月食」が話題になった。しかも2021年で、月が最も大きく見える「スーパームーン」とのこと。だが、首都圏では曇りがちの天気で「見られなかった」という声が多かったようだ。
さて、漢字の「月」から、あなたは何をイメージするだろうか。もちろん「天体の月」という方もいれば「月日の月」という方もいるだろう。
「月」を部首とする漢字には、希望の「望」や期間の「期」、「朏(みかづき)」「朔(ついたち)」といった漢字がある。「朗(ほがらか)」の部首も「月」だ。
一方「肌」「胆」「肺」「脳」「腕」「胸」「腹」「腰」「脚」などの部首も「月」。ただし、こちらは「肉月(にくづき)」と称される。おわかりのように、身体に関する漢字がならぶ。
だが「月」と「肉月」とは、意味から考えた場合、じつは関係がない。つまり、もともとは別物。
しかし、形が似ていることで、漢字の世界では「同じ部首」として扱われている。試しに「肉」という漢字を急いでササッと書いてみると「月」に見えなくもない。
念のため書き添えておくと、こまかくいえば「つき」には「月」もあれば「ふなづき」と呼ばれるものもあるが、ここでは割愛。
「月」と聞いて思い出すのが、夜行列車「快速ムーンライトえちご」である。かつては特急電車として活躍した車両を利用し、新宿と新潟を結んでいた。
下りは新宿駅を23:10に発車すると、池袋、大宮、高崎に停車し、その後は、上越線を駆け抜け(新前橋、水上、越後湯沢では、ドアは開かず、乗務員の交代などがおこなわれる「運転停車」があった)、長岡に3:39に到着。信越線の見附、東三条駅、加茂、新津に停車し、終点の新潟駅到着は4:51。
このダイヤは、その昔、上野駅と新潟駅とを結んでいた「急行・佐渡7号」と似ているように思う。遠い記憶だから正確さには欠けるが、上野駅を23:20に出発すると、大宮、熊谷、高崎などに停車し、ほぼ中間地点となるに水上駅は2:19着、2:21発。そして、終点の新潟駅は5:15到着だったような……。165系の座席車両だったが、何度か利用した懐かしい列車である。