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土曜日, 4月 20, 2024
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漢字の話(2)「幸」

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  美幸(みゆき)さん、幸恵(ゆきえ)さん、幸一(こういち)さん、幸雄(ゆきお)さん…といったように、名前に「幸」という漢字を使われることは少なくない。子どもに「幸せになってほしい」という親の願いがこめられているのだろう。

  さて、この「幸」という漢字のルーツは甲骨文にあり、意味するところは「手枷」だが「幸せ」と「手枷」は、とうてい結びつかない。だが、その先を調べてみると、どうやら納得できそうだ。

  「手枷をされた人のようす」は「執」という漢字であらわされる。たしかに「執念」や「執着」などは「ものごとにとらわれていること」をいった言葉だ。一方の「幸」は「手枷だけ」つまり「人の手は自由になっている状態」で、それが「自由であることは幸せ」という意味につながっていく。もちろん「自由」は「勝手放題」ではない。「権利を主張するのであれば義務を伴う」のと同様、自由を手にする以上は、責任も必要だろう。

  テレビやラジオのインタビューで「あなたにとって『幸せ』とは何ですか?」とは、しばしば耳目にする質問のひとつ。それに対する答えは「お金持ち」「健康」「美味しいものを食べること」など人それぞれ。だが「自由であること」という答えは見聞きしたことがないのは現代の日本社会では「自由が当然の話」になっているためか…。

  昨今はコロナ禍により、少なからず不自由が生じている。もちろん感染防止が大切であり、そもそも自分自身や周囲の人を守るためには我慢も必要だろう。実際に手枷足枷をはめられているわけではないが、さまざまな制約を窮屈に感じていたら「幸せとは何か」を考える機会ととらえてみるのもいいかもしれない。

  ところで、鉄道ファンのあいだで「見ると幸せになれる」と伝えられている新幹線車両がある。正式名称は「新幹線電気軌道総合試験車」だが、しばしば「ドクター・イエロー」と呼ばれる。新幹線の安全を守るために、軌道や架線、信号設備などを検査しながら走行する車両だが、運行は不定期・非公開となっているため、なかなかお目にかかれない。だからこそ「見ると幸せになれる」といわれるのである。心置きなく出歩ける日がきたときには、ちょっと思い出してみてください。

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