立秋を過ぎたとはいえ、厳しい残暑が続いている。コロナ禍だけでも暮らしにくい日々だというのに……。
学校の夏休みももうすぐ終わろうとしているが、なかには、すでに2学期が始まっているところもあるそうだ。各地で「ステイホーム」が呼びかけられ、花火大会や夏祭りは中止、海水浴場は軒並み閉鎖というこの夏、小中学生たちは、どんな夏休みを過ごしたのだろうか。
夏休みに海水浴とくれば「湘南」を思い起こす人も多いだろう。
今でこそ、ステンレス車両に帯がつけられた電車が全盛という首都圏のJRだが、かつては鋼製車両に路線ごとのカラーリングが施された電車が走っていた。東京駅を発車し、東海道本線を走った「湘南電車」もそのひとつ。オレンジとグリーンのツートンカラーは、湘南地域から静岡あたりまでの名産である、お茶とミカンの色に由来すると聞いたことがある。そのカラーリングを復活させた車両が走ったことがある。残念ながら「回送列車」だったが、往年の電車を懐かしく思う、いわば「回想」と思し召し願いたい。
さて「夏」という漢字は「頁(けつ)」「𦥑(きょく)」「夊(すい)」が組み合わされてできたそうだ。「頁」は冠をつけた人の頭、「𦥑」は両手、「夊」は両足をあらわしていて、夏祭りで冠をつけて華麗に舞う人のようすから生まれたという。
来年の夏は、コロナ禍が終息し、安心して、祭りに参加できるのだろうか。