春色満園関不住,一枝紅杏出墙来
(庭に満ち満ちた春は閉じ込められない。赤い杏の花の枝がもう垣の外へ出てきている)
宋朝の葉紹翁の詩「遊園不値」より
應憐屐齒印蒼苔,
小扣柴扉久不開。
春色滿園關不住,
一枝紅杏出牆來。
詩のタイトルにある「不値」とは、人に会えず、庭に入ることができないという意味。庭の持ち主は、庭の道が下駄に踏みつけられては苔がかわいそうだと思ったのかもしれない。扉を軽く叩き、しばらく待っても誰も開けに来なかった。ふん!あなたの庭に満ち満ちた春は閉じ込められない。ほら、赤い杏の花の枝がもう垣の外へ出てきている。作者のこんなにも鮮やかで生き生きとした描写は、間違いなく巧みに春を称賛し、垣から飛び出した独特な風情の赤い杏を愛でている!
しかし、通常の状況では、「垣を出た赤い杏」はしばしば軽蔑的なレッテルを貼られる。昔から、女性が道を踏み外すことの比喩だった。幸いなことに、時代の変化と社会の発展に伴い、女性の地位が向上して、人々の赤い杏に対する評価は知らず知らずのうちに変化しつつある。中国と日本の友好交流の映画やテレビ文化の分野では、有名な日本人女優が中国の山や川を旅して熱心にプーアル茶の宣伝をして、まるで垣を出た花の香りのように、評判になっている。古代の詩人の詠んだ赤い杏の美しい物語は本来の意味を取り戻したのだ。
(編集者:秦川)