上巳節、暖かいのに寒い、兄弟姉妹は村に帰るが、青い水がさらさらと流れ、茶の芽が出始め、桃の花が赤く、山村は静かで、親切である。
暁来料峭襲帰人,
才識家山尚早春。
嘉樹森森含翠色,
故園寂寂絶繊塵。
緑添茶壟千岡静,
紅満桃蹊四月新。
騁目風光熏欲酔,
赤心依此甚情親。
春の朝、寒々とした山の風に帰る人はかすかな寒さを感じていたが、故郷はまだ早春の姿だった。 茂っている林はもう青々とした色に染まっていて、ひっそりとした家は少しもほこりをかぶっていない。 幾重にも起伏のある丘の上で茶園が緑に染まり、みっしりとした桃の林が四月に咲いたばかりである。 見渡す山村の風景にうっとりし、ふるさとへの思いが深まる。