つい、このあいだ新年を迎えたと思ったら、もう2月の終わり。すでに今年の桜の開花予想も巷をにぎわせている。
コロナ禍がなかなか収束せず、相変わらず「不要不急の外出はしない」という呼びかけが続き、一般市民のひとりとしては「おっしゃるとおり、ごもっとも」としかいえない。
いま、出歩けないのなら…と、かつて撮影した写真を眺めていたところ、懐かしい写真を見つけた。
ひと目見て「雪のなかを走る特急列車」と思った方がいらっしゃるかもしれない。だが、小生が撮りたかったのは、ホーム上に立つ二人の男性だ。
3年前、大雪に見舞われた新潟で撮影した。上り線のホームに積もった雪をかき、下り線を走る特急列車の通過を見守っている男性たち。時刻は午前9時頃だったように記憶している。
新潟の雪は湿気を多くふくむため、かなり重く、雪かきはたいへんだと聞いているが、ホームの雪はみごとに取り除かれている。ちなみに反対ホームには雪が残っているが、そこは列車が停止しない位置、つまり列車の乗降口がないエリアだからだ。
「鉄道風景」といえば、走行する列車そのものや駅、あるいは列車乗務員にスポットが当たりがち。だが、ホームの雪かきという地味な仕事ではあるが、駅の利用客にとっては安全に直結する作業をつとめる人のいることも知ってほしい。
本日の関東地方は冬晴れで、乾燥した一日となったが、同じ時期に日本海側では雪が降り積もっている。しばしば「狭い国土」といわれる日本だが、上越国境となる三国山脈があるとはいえ、東京から300㎞という距離でしかない新潟の雪景色を思えば、日本も広いと感じるのではないだろうか。