本日、2月12日は旧暦の元旦。中国では「春節」ということになる。年の始めとなれば、心機一転、身も引き締まろうというもの。
一年の始まりにかぎらず、新しい物事がスタートするというのはお祝い気分にあふれる。それが大事業であればなおさらだ。
明治5年(1872年)、日本の鉄道が新橋(のちの汐留貨物駅)~横浜(現在の桜木町)間で開業した。開業の式典には明治天皇をはじめ、皇族、政府高官を乗せた御召列車が運行されている。この日は旧暦で9月12日、新暦にすれば10月14日で、鉄道開業50周年にあたる大正10年には「鉄道記念日」として制定された。1994年(平成6年)には運輸省(現在の国土交通省)の提案で「鉄道の日」と改称され、民間鉄道の記念日にもなっている。
昨今の新橋といえば「サラリーマンの街」として知られ、しばしばメディアの街頭インタビューの場となっている。とりわけ「SL広場」では、しばしばテレビ画面にC11 292号機という蒸気機関車が映る。SLの代名詞とよばれるデゴイチ(D51)ほど大きくはないタンク機関車だが、それでも近くに寄ってみると、かなりの迫力だ。
記録によれば、昭和20年(1945年)に製造され、姫路機関区で活躍、その後、昭和47年(1972年)から新橋の地で余生を過ごしている。一日に3回(12時、15時、18時)、汽笛が吹鳴され、往時を偲ばせる。また、クリスマスの時期にはイルミネーションが施され、冬の風物詩となっている。運転席にサンタクロースの人形が乗せられたのも一興。
SL広場では、古本まつりが開催されるなど、多くのビジネスマン・OLでにぎわったこともあるが、このところのコロナ禍、しかも緊急事態宣言が出されているとあって、ずいぶん人通りが減ったらしい。駅周辺の飲食店も厳しい状況と伝えられている。とにもかくにも「これまでの日常」取り戻したいものだ。
じつは、このHPの主催者である仙人掌氏から「幼い頃、機関士になるのが夢だった」と伺った。「雑記」の第一回に新橋を選んだ理由である。