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月曜日, 12月 9, 2024
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漢字の話(15)向日葵

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  8月も過ぎ去ろうとしている。夏休みも終わり、すでに新学期の始まった学校もあるようだ。

  夏を代表すると花のひとつが「ひまわり」で「向日葵」という漢字があてられている。岩波国語辞典によれば「日の照る方に向かって花が回るという意」だそうだが、なぜ「向日『花』」ではなく「向日『葵』」なのか。

  向日葵が日本に伝来したのは17世紀と伝えられている。17世紀といえば、1603年に江戸幕府が開かれており、将軍家である徳川の家紋は葵。あくまでも想像の話だが、徳川家に敬意を表して「向日花」ではなく「向日葵」としたのかもしれない。ちなみに葵はアオイ科の植物の総称であり、向日葵はキク科の一年草である。

  「ひまわり」といえば、ビットリオ・デシーカ監督の映画『ひまわり』を思い浮かべる方もいらっしゃるだろう。マルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンが出演、脚本は、チェーザレ・ザヴァッティーニ、アントニオ・グエラ、ゲオルギー・ムディヴァニ、そして音楽は巨匠ヘンリー・マンシーニである。

  ストーリーについては、いわゆるネタバレになるので割愛するが、ラストシーンでは一面の向日葵畑が登場する。その映像が撮影されたのは、いま、戦火にあるウクライナだ。

  『ひまわり』の映像は「オフコース 1982・6・30 武道館コンサート」で使われた。「言葉にできない」のバックに写る壮大な向日葵畑には圧倒される。あれから40年が経つ。

  向日葵が、日に向かって大輪の花を咲かせるような、平和と希望に満ちた日々を願うばかりである。

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