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日曜日, 12月 3, 2023
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本の話(2)『就活のリアル』

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  4月1日から令和3年度がスタート。新社会人たちの心は、夢と希望に満ちていることだろう。もちろん、多少の不安があるのも当然の話だ。だが、ここにきて「マンボウ」だの「3度目の緊急事態宣言」だのと、大都市を中心に日本社会は落ち着かない状態。そもそも昨年の就活にしても、これまでとは異なる方法でおこなわれたケースが目立ったようだ。しかし、それを嘆いたところで何も始まらない。みずからの手で切り拓いていくしかないのは、誰もが同じはずだ。

  「就職」とはいうものの、かつては、いわば「就社」で、ひとたび会社に勤めたら定年退職まで働くことが当たり前だった。ところが終身雇用の時代は過ぎ去り、いまや一度や二度の転職は珍しい話ではない。とはいえ、就職を控えた学生諸君にとって「内定」の文字には憧れるだろう。

  さて、世にいわゆる「就活本」の類は多いが、理想を掲げたものや成績優秀者にしか役立たない本も少なくない。そうしたなか「不思議な就活本」がある。フリーアナウンサーの五戸美樹さんの『就活のリアル』(自由国民社)だ。

  なにしろ第1章の章タイトルからしてユニークである。「100社落ちても1社受かればいい」というのである。たしかに複数の会社から内定を得たところで、入社できるのは1社だけ。となれば1社受かれば、それで充分というわけだ。

  本文は「第2章 受かるES(エントリーシート)の書き方」「第3章 受かる面接対策」「第4章 就活対策プラスアルファ」と続くが、五戸さん自身の失敗談も綴られている。これがタイトルにもある「リアル」ということだろう。

  最終的には、東京キー局のひとつであるラジオ局の「ニッポン放送」にアナウンサーとして入社するが、それまでの経緯はイバラの道。だが「あせらず、あわてず、あきらめず」をモットーに、就職戦線を勝ち抜いた。

  今年の就活も、例年とは異なる様相を呈している。だが、どんな時代でも、内定までの道のりが平坦ではないことに変わりはない。そもそも人生というのは、そうそう甘くもないし、けっして楽なものでもない。本書は「就活のバイブル」というよりも「就活生のための応援の書」といえるかもしれない。

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