9月29日は、日中国交正常化から50周年となる記念の日。
1972年9月25日、当時の田中角栄内閣総理大臣が、現職の総理大臣として中華人民共和国の北京を初めて訪問。当時の周恩来国務院総理が北京空港で出迎えて握手をしている。
その後、人民大会堂で数回に渡って首脳会談がおこなわれた。そして迎えた9月29日「日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明」(いわゆる「日中共同声明」)の調印式において、両首相が署名したことにより国交正常化となった。
そのひと月後、日中友好の証として、2頭のパンダが贈られてきた。北京動物園でシンシン(新興)と呼ばれていたオスのパンダは、上野動物園に到着後、カンカン(康康)と名付けられ、同様に、メスのパンダのアルシン(二興)はランラン(蘭蘭)と名付けられ、日本じゅうにパンダブームが沸き起こったことをご記憶の方もいるだろう。
残念なことに、このところの日中間には、さまざまな課題があるようで、いわばギスギスしたものになっている。だが、東京と北京との時差は1時間で、地球規模でみれば、わずかな違いといえないこともないだろう。その隙間を埋めるように、両国が理解しあい、努力することが必要に思える。
さらに、目を宇宙に向ければ、日本から見える月も、中国から見える月も、同じ時間帯には、ほぼ同じ方角に、同じような形で現れるのではないだろうか。
そういえば、9月のなかばに新潟で見た月はみごとだった。月からみれば、地球上の諍いなどは、きっと「ばかばかしいこと」なのかもしれない。