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土曜日, 7月 27, 2024
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鉄道風景(8)国鉄色の115系

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  昨今、JRで新造される電車はステンレス製が一般的。山手線、京浜東北線、中央線などでは、路線カラーのラインが引かれた銀色の電車が走っている。ステンレスであれば車両の軽量化が可能となり、エネルギーの効率化がはかれる。また、リサイクルも容易らしく、いわば「地球にやさしい車体」ということになるのだろう。もちろん、それは喜ばしいことではある。

  それ以前の鉄道車両の多くは鋼製で、しかも車両全体に塗色がなされていた。いわゆる「国鉄色」と呼ばれるもので、たとえば高崎線、上越線などで活躍した115系という近郊型電車は濃いグリーンとオレンジ色のツートンカラーだ。もともとは東海道線で活躍していた113系電車の「湘南色」と呼ばれるカラーリングを受け継いだもの(ただし、113系の前面は濃いグリーンの部分が斜めになっている)。

  路線、あるいは電化方式によっても異なるが、たとえば、高崎線、上越線の普通電車・急行電車なら濃いグリーンとオレンジ色の車両で、特急列車ならクリーム色の車体に赤いラインをまとった車両というのが、それぞれ一般的だった。

  そうしたカラーリングからはスマートさやスピード感も得られたが、同時に、遠くからの視認性が高かったように思う。つまり、安全対策のひとつとしての「警戒色」でもあったのだろう。だからといって、無粋なカラーリングとは思えないのが不思議なところ。それどころか、鉄道写真を見ていて「鉄道車両ほど自然の風景とマッチする乗り物はないのではないか?」と感じるほど。

  満開の桜の鉄道車両、真っ青な海に沿って行き交う列車、紅葉の山々をバックに走るローカル線、吹雪の中を疾走する特急……。人工物でありながら、鉄道車両は四季折々の自然にみごとになじんでいる。

  もちろん、昨今の車両も魅力的ではあるが「国鉄色」と呼ばれるカラーリングは、自然との調和も目指していたのではないだろうか。そんなことを思う今日このごろである。

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